4月1日。エイプリルフール、新元号の発表!きょうはどんな一日でしたか?進学、就職、異動、引っ越し、などなど。「新たなスタートの一日」、「緊張の一日」だった方も多いでしょうか。今日はそんな方にこそぜひ手にとっていただきたい絵本を紹介いたします。
『おつきさまのまほう』

絵本の作者、仲宗根萌さんは、首里城のふもとにある首里高校を卒業し、県立芸術大学へ見事合格しこの春から大学生になったばかりのすてきな女の子。実は、沖縄の春の芸術の祭典『沖展』にて、昨年度、e-no株式会社賞を受賞された学生さんです。さらに、その受賞作は、沖展来場者の投票で選ばれる「みんなの1点賞」とのダブル受賞。
沖縄教育出版では、沖縄の若い芸術家を応援したい想いから、学生さんのための賞を設けることで参加させていただいていました。その想いをe-noでも受け継ぎ、沖展が出会いとなった萌さんは、e-noへ何度か足を運んでくださり、受験のことなど近況報告をいただきながら交流が続いていました。受賞作『Happyの色いろイロ』は、沖展を終えその後e-noの入り口に!(→コチラでご覧いただけます)
すべてマスキングテープで描かれている絵。大きさも、そう小さくなくどちらかというと、巨大。描きたいイメージをテープで創り上げていく、その苦労は途方もないものだったのではないかと想像しますが、見るだけで自然とエネルギッシュになれる明るい絵。苦労をも明るさに変えられる、それが萌さんからキラリと光る個性でしょうか。
萌さん自作の絵本『おつきさまのまほう』は、萌さんが小学生の頃、保健室登校をしていた時期があったことから、保健室に来る子たちに読んでもらいたいという願いが込められています。月とともに暮らしが流れる沖縄、絵本のなかで、お月さまは私たちの暮らしを見守り、「あしたもいい日になりますように」と優しい光の魔法をかけてくれる存在です。
4月1日、今日はどんな日でしたか?
うまくいかなかったことも、もっとこうしておけばよかったと後悔したことも、傷つきイライラしたこともあったかもしれません。でも、「あしたもきっといい日になるよ」。そっと優しく背中を押してくれる、あたたかな一冊です。
「朝は希望に起き、昼は努力に生き、夜は感謝に眠る」。大病を克服し、生き方を新たにした沖縄教育出版・創業者の川畑がよく職員にも言っていた言葉です。「あしたもきっといい日になる」、そして今日に感謝し、お月さまにも「おやすみなさい」。
◆おつきさまのまほう/第13回「家やまちの絵本コンクール」で文部科学大臣賞を受賞
著者:仲宗根 萌
製作協力:e-no株式会社/沖縄教育出版グループ
印刷:丸正印刷株式会社
非売品/30冊の限定製作
:西原町の教育長に贈呈され、西原町の小学校、中学校の保健室、幼稚園、図書館、そしてe-noでもご覧いただけます。