e-noの前身である(株)沖縄教育出版は、沖縄の自然、歴史、文化に関わる本を中心に出版してきました。充実した図鑑類など今となっては貴重な書籍について、時折お問い合わせのお電話をいただくこともあります。沖縄の子どもたちの感性、見たこともないような海の生き物、独特なメロディーをもつことばなど、沖縄教育出版の蔵書から、知っているよう知らなかった!?隠れた沖縄情報をお届けします。
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沖縄はもうすぐホエールウォーチングの季節です。
はるばる北の寒い海から、沖縄の温かい海へ、
子育てのためにクジラは毎年やってくるのです。
ホエールウォッチングで有名なのは、慶良間諸島沖。
そんな自然豊かな島が
『おきなわ方言入門』
(昭和57年12月10日発行)
という本で、ある、ことわざに登場しています。
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キラマー ミーユシガ マチゲー ミーラン
(慶良間は 見ゆれど まつげは 見えず)
キラマは慶良間。
那覇の西方に見える島々。
慶良間の島々は、遠くにあっても見えるが、
目の前にあるまつげは見えない
ということで、手近にあるものは、
案外わからないというたとえです。
「灯台もと暗し」と同じです。
身近にあることは気がつきにくいことが多いので、
特に気をつけなければなりません。
※キラマ=慶良間
※マチギ=まつげ
※ミーユン=見える
※ミーラン=見えない
(P65- /おきなわこどものためのことわざ)
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目鼻立ちがくっきりした沖縄の人には、
まつ毛が長い人も多いのですが…
それでもやはり、見えにくい。
当たり前のことはない。
すべてのことが「有り難い」ですね。