首里の老舗・瑞泉酒造さんとe-noとのコラボで、オリジナル販売することになった古酒『おもろ』との出会いから、泡盛初心者ながらいろいろ飲み方を楽しんでいますe-noの蜂谷です。
夏の夜にイチオシな「うっちん酒」のスプライト割りに続き、素材のパワーが泡盛によってじゅわ~っと引き出される「漬け酒」にハマっています。
ベランダでぷくぷく育っているシークヮーサーがそろそろ収穫できそうなので、今度はこれを漬けてみたい!

果実を漬けるのは初めて。
そのまま実を丸ごと入れるだけでいいのか?カットして入れた方がいいのかな?それとも乾燥させる…?
そう考えていると、数年前の冬、風邪をひいたときに「咳止め」として先輩お手製の「みかん酒」をもらったことを思い出しました。同じ柑橘系の果実、みかん酒の作り方をシークヮーサにも応用できるのでは!
と、いうことで漬け酒の大先輩・宮城順子さん(e-noお客様担当・入社20年目!)に聞いてみました。
宮城順子さん(70代)は、沖縄本島の北部、羽地(はねじ)の出身。
「羽地みかん」という種類のみかんがあり、昔から羽地地域では「みかん酒」がよく作られていたとのこと。
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順子さん:羽地みかんのことを、地域では「クニブ」と言うの。「九年母」と書いて「クニブ」。桃栗三年、柿八年だから、このみかんは9年なのかな?食べても美味しいんだけどさ、香りがすごくいいからね。私はお酒に漬けるものと、黒砂糖で煮込んでシロップにしておくのと、2種類つくってる。
よくわからないけどさ、母たちは「トークニブ」と言うんですよ。
だから私は、唐の国からきたみかんなのかな?と思って。「トークニブって、唐の”トー”ね~?」って母に聞いたら「よくわからけど、そうじゃないかね~」と。
みかん酒は、祖母の頃から作っていたみたい。いっとき、羽地みかんが市場からなくなったことがあったらしいんだけど、地元の人たちが「おばぁたちがみかんでお酒をつくっていたよね。咳止めで飲んでいたけど」と言って、ある農家の方が育てるようになったらしいですよ。
母はお酒はそんな飲まないんだけど、咳が出るときはみかん酒を飲んでいた。
つくったお酒をわけるために、母はよく私に一升瓶持たせていたね。
小さいときから「ニンニク酒」「みかん酒」とか、まだ小学生だけど風邪をひいたときに飲まされていたんですよ、お酒なのに。昔の人は、「酒」とは思わないで「薬」と思っていたんでしょうね~
(蜂谷:漬け方って代々教わっていくんですか?)
順子さん:みんな”てーげー”(※)よ~ 目分量で。どばどば~って泡盛入れて、氷砂糖入れる人もいれば。昔の人はさ、カップ1とかティースプーンとかやらんよ~(笑)
みかんと泡盛と氷砂糖。自然に氷砂糖が溶けていくから、砂糖が溶けたらOK!母は大きな瓶にお酒は2升くらい入れていたかな。いま私が使っているのは一升瓶を半分くらい。
※”てーげー”:沖縄言葉で「てきとう」の意味

順子さん:母は、梅酒づくりみたいに、みかんに穴をあけて、丸ごと漬けていたみたい。私は速く出来上がるように、8等分に切って漬けています。漬けてからだいたい一年くらいからが飲み頃かな。「寝かせる」と母は言っていたけど、氷砂糖が解けたらふつうに飲めるよ~ という感じ。ゆっくりゆっくり寝かせた方が、よりエキスみたいのが抽出できるという感じなのかな。
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どんな味になるかな、美味しくなるかなと、ろそろかな、いつ飲もうかな、と想像しながら飲み頃を待つ楽しさも、漬け酒の醍醐味 ^^ まずは自分の感覚で、“てーげー” でやってみよう~!
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この記事を書いた人

e-no お客様担当・蜂谷菜保子(はちやなおこ)
1986年生まれ・北海道出身
身近にあるもの、食べるもので身体を元気にしていく知恵、「ぬちぐすい」(命の薬)と考える沖縄の食文化を見て聞いてやってみています。instagram:@hachiya_naoko
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スペイン語のイエルバ;「yerba」(:薬草・ハーブ)+ ヴィーノ;「vino」ワインのように熟成させる意味を込めて、素材を泡盛に漬けることでパワフルな栄養素をまるごと取り入れることを「yervino」;イエルヴィーノと呼んでいます。
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