「ウンケー」、「ナカビ(ナカヌヒ)」、「ウークイ」。
この言葉、ある行事の三日間を表す沖縄の方言ですが、どんな意味かご存知ですか?
うちのシカボーズ(怖がりや)3人息子もこの日はワクワク・ソワソワ♪「もう来てるかな?」 「来るはずよー」。
うちなーんちゅ(沖縄の人)にはとても馴染み深い言葉です。ヒントから想像してみてください。
<ヒント1> こちらの写真。

<ヒント2>
この三日間、特に「ナカビ(ナカヌヒ)」は、昼から夕方にかけて道が渋滞。歩道にはビニール袋に入った重い包みを持ち歩く男の人や家族連れの姿が見られます。
また、道を歩いているとあちらこちらから線香の香りがただよい、夕方から夜遅くまで通りからは三線や太鼓の音が聞こえ、チムドンドン♪(胸がドキドキ)
この時期だけは、子どもたちも多少夜ふかしをしても叱られません。

<ヒント3>
本土(沖縄県外)では、新暦8月13~15日が同様の日に当たります(一部の地域は7月)。
沖縄では色々な行事を旧暦で行うため、なんと毎年この三日間が変動!
新しいカレンダーが届くと、「今年はいつかねー」と、この日をチェックする女性やオバァーも多いのです。
さあ、もうお分かりではないでしょうか!
<答え>
冒頭の三つの方言は、沖縄の旧盆にまつわる言葉です!
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■お盆初日: 「ウンケー」 =ご先祖様の霊をお迎えする日
■お盆2日目: 「ナカビ(ナカヌヒ)」=真ん中の日
■お盆最終日:「ウークイ」=ご先祖様の霊をお送りする日
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例年8月の夏休みの間に当たることが多いのですが、時々夏休み明け学校がスタートした9月に当たる年もあります。
そんな年は地域によっては学校が休みになることもあるのが沖縄ならでは。
旧盆期間はお店や病院、会社も休みのところもあり、注意が必要です。
【 旧盆の時期を初めて沖縄で過ごす方へ】
★行く予定のお店のホームページや店頭の張り紙を事前にチェック。
★渋滞が多いので、時間には余裕を持って移動するのがオススメ。(子ども連れの方は事前にトイレも。)
★各家のウヤファーフジ(ご先祖様)がグソー(あの世)からやって来ているので、できるだけお邪魔にならないように。
旧盆の三日間をウヤファーフジ(ご先祖様)に楽しく過ごしてもらいたい気持ちから、トートーメー(仏壇)がある家では、数日前からお供え物の買い出しやお客様のおもてなしの準備、大掃除などで大忙し。
スーパーや那覇の公設市場、商店街でもお供え用の豚肉や中味汁の材料、果物などを大量に買い込むお客さんで賑わっています。
トートーメーに準備したものをお供えし、門前でウヤファーフジを家族でお迎えしたウンケーの夜、
ささいなことでケンカが始まった息子のシカボーズ3人。次第にヒートアップして、ついにお互いに手が出て止まりません。
「あい、今日はなんの日か分かってるよねー?」
「・・・・・・。」
「ご先祖様、来るよ。きっと来てるよー。3人のこと見てるよ。わかるよね?」
日頃は何度もたしなめないと止まらない息子たちのケンカ。
旧盆中は何か感じるものがあるのでしょうか・・・。この日はこの一言でケンカ終了。
急にソワソワ周囲を見回し兄弟で身を寄せ合います。3歳の末っ子は泣きべそをかきはじめました。
ちょっと言い過ぎたようです。
ウヤファーフジの存在を乱用してはいけませんが、良い行いをしたときにも悪い行いをした時にも私たちを見守ってくれる、温かくも多少の怖い存在として感謝しながら敬っています。
今日の夜空は、沢山のウヤファーフジが帰ってきているせいでしょうか?それともただカメラの光の加減?
いつもと違った夜空の一枚となりました。
