沖縄の海は大きく2つに分けられます。
1つは、久米島海洋深層水が採られている海のように、サンゴ礁の外の海、外洋です(宮古伊良部島の方言ではアラパといいます)。そこは深くて群青色や紺碧に染まった海。篠原鳳作さんが「しんしんと肺碧きまで海の旅」(鹿児島から宮古島まで船旅をした時、海を見ながら息をしていると、空気と一緒に海の碧(あお)さが入ってきて肺まで染めてしまいそう)と詠んだ海ですね。沖縄の海は大きく分けると、以上のように2つに分けられると思います。
あと1つはイノーで、陸地とサンゴ礁(リーフ)に囲まれ、浅くて造礁サンゴが育ち、砂地などもあって、エメラルドグリーンやコバルトブルーに染まる海。そこは浅いため、子供やお年寄りが入っていっても安全な海。それに村の近くにあるので、魚や海藻類を獲ったりするにも都合のいい海です。そのため、赤土などの汚染物が入ってこなければ、魚湧く海とか海の畑とか言われ、生産力がとても高い海です。沖縄の人々は昔からこのイノーによって支えられてきました。

e-no(イーノ)の名前の由来は、沖縄の島言葉「イノー」からきています。珊瑚礁に囲まれた浅い海のことで、小魚、貝類、海藻などさまざまな生き物が共生していて「海の畑」とも言われます。イノーのように、e-no(イーノ)も色々な人が、色々な視点で学び合い、共に生きるくらしを大切にしたいと思っています。