「なんでも話すことが元気のもとね」

電話担当の安次富には、

毎月お電話するようになって

24年になるお客様がいらっしゃいます。

 

 

安次富が月に1度の電話をかけると、

「安次富さんでしょ、分かるよ」

最初のひと声で気づきます。

 

 

電話を待ってくれる

まるで親戚のような

お付き合いをさせていただいています。

 

 

ある日、子ども達に心配をかけないよう

「悩み事があってもね、言わないの」

そう話されたことがありました。

 

「なんでも話すことが元気の素ね」

 

「電話がくるのが楽しみですね。

いつも一人だから誰かの声を聞くと嬉しいのよ」

 

どうしても元気がない日もあって

食が細くなるという心配事も話されます。

 

「元気なお声を聞かせてくださいね」と、安次富。

「待ってますね」

 

いつものように約束して、受話器をおきます。